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2026.09.25

経験者のアドバイスが、あなたの正解とは限りません。

夫婦問題で悩んでいる時、

自分と同じような経験をした人の話を聞きたくなることがあります。

離婚を経験した人。

夫婦関係が一度壊れかけたけれど、修復した人。

別居を経験した人。

自分と似た状況を乗り越えた人の話には、とても説得力があります。

「私も同じだったよ」

「その気持ち、分かるよ」

そう言ってもらえるだけで、

「私だけじゃないんだ」

と、少し安心できることもあると思います。

経験者だからこそ分かることも、もちろんあります。

だから私は、経験者に相談することが悪いとは思っていません。

ただ、ここでも一つだけ、覚えておいてほしいことがあります。

その人がうまくいった方法が、あなたにも合うとは限りません

例えば、

離婚を経験して、今とても幸せに暮らしている人から、

「私は離婚して本当によかったよ」

「もっと早く離婚すればよかったと思ってる」

と言われたら、

「私も離婚した方が幸せになれるのかな」

と思うかもしれません。

反対に、

一度は離婚を考えたけれど、夫婦関係を修復した人から、

「離婚しなくてよかった」

「もう少し頑張ってみた方がいいよ」

と言われたら、

「私も、もう少し頑張った方がいいのかな」

と思うかもしれません。

どちらの言葉も、その人にとっては本当なのだと思います。

でも、

その人は、あなたではありません。

夫婦の関係も違います。

これまで二人で過ごしてきた時間も違います。

大切にしている価値観も違います。

子どもの年齢や状況。

仕事や経済的なこと。

周りの環境。

そして、

「これから、どんな人生を生きたいのか」

も違います。

経験談には「その人の人生」が入っています

経験した人の言葉が心に響くのは、

その人が実際に悩み、迷い、決断してきたからだと思います。

だからこそ、その言葉には重みがあります。

でも、その経験談には、

その人が生きてきた人生そのもの

が入っています。

「離婚して幸せになった」

という人にとっては、離婚という選択がその人の人生に合っていたのかもしれません。

「離婚せずに夫婦関係を続けてよかった」

という人にとっては、その選択がその人の人生に合っていたのかもしれません。

それは、どちらが正しいということではありません。

その人が、自分の人生の中で選んだ答えです。

だから、

その人の正解を、そのまま自分の正解にしなくていい。

私はそう思っています。

100組の夫婦がいれば、100通りの夫婦の形があります

私はこれまで、たくさんの夫婦のお話を聞いてきました。

本当に、同じ夫婦は一組もありません。

同じように「浮気」という問題が起きていても、

離婚を選ぶ人もいます。

関係を修復する人もいます。

しばらく距離を置く人もいます。

すぐには何も決めず、自分の気持ちが分かるまで時間をかける人もいます。

100組の夫婦がいれば、100通りの夫婦の形があります。

だからこそ、

「この人はこうしたから、私もこうしよう」

と急いで答えを決めなくてもいいと思うのです。

経験は「答え」ではなく「参考」に

経験者の話には、

自分では思いつかなかった考え方や、

これから起こるかもしれない現実を知るヒントがたくさんあります。

「そんな選択肢もあるんだ」

「そんなふうに考えてもいいんだ」

そうやって、自分の視野を広げるために聞く。

それで十分だと思います。

経験者の話を聞いたあとに、

もう一度、自分に戻ってみてください。

「私は、どうしたいんだろう?」

離婚した人の人生を生きるわけでも、

夫婦関係を修復した人の人生を生きるわけでもありません。

これから先を生きていくのは、

あなた自身です。

誰かの経験を参考にしながら、

自分の夫婦関係を見て、

自分の気持ちを確かめて、

自分が納得できる答えを探していく。

そのために、経験者の言葉を借りればいいのだと思います。

経験者のアドバイスは、あなたの人生の「参考書」にはなっても、答えそのものではありません。

あなたの答えは、

あなた自身の中にあります。

次回は、このシリーズの中で私が一番お伝えしたい、

「子どもにだけは、夫婦の相談をしないでください。」

についてお話しします。